蜻蛉始末 (文春文庫)

蜻蛉始末 (文春文庫)

価値観が我が儘だった時代

江戸から明治へと時代が移り変わったとき、正しいことよりも権力者が正義となった時代だった。価値観は我が儘なままだったのだ。したいことを出来る力を持ち得たモノが、正義を振りかざしたのだろう。 開国前後を描いているのに、勝海舟が登場しないままで十分に書ききる才能には脱帽だ。お上よりも、民衆の中の方が大変だった時代なのだ。