福家堂本舗 (1) (マーガレットコミックス (2434))

福家堂本舗 (1) (マーガレットコミックス (2434))

お店の暖簾や伝統を背景にした時間をかけた成長物語

創業450年の京都にある和菓子屋福屋の三姉妹とその周りの人々の、お店の暖簾や伝統を背景にした時間をかけた成長物語です。姉妹葛藤あり、恋愛あり、京都弁ありの、苦かったり甘かったり、いろいろな風味があります。三姉妹・・・はんなりと柔らかくも打算が上手で、自分を抑制しお店に尽くすことをしていた長女の雛、誰よりも福屋のお菓子を愛しているけれども素直になれず反発して乱暴な態度をとってしまうしまう次女のあられ、好きな人よりも背が大きいことを気にしている中学生のハナはそれぞれが個性的で、魅力的です。そして、周囲の大人の姿を見つめながら大きくなってきたこと、が三人のまったく違う個性の背景にかいま見られます。 物語は三人が交代交代で主役となり、恋愛エピソードが展開していくのですが、三人の背中にはいつも福屋という、伝統と継続の義務というどっしりとした重みが常に存在しています。   この漫画が大人っぽく感じられるのは、福屋の重みと、三人の責任感が前提だからだと思います。また、特に年の近い雛とあられは、ぶつかり合うことも多く、押し黙る雛にあられが八つ当たりをしてしまったり・・・ということが頻繁にあるのですが、その喧嘩場面も見所です。姉妹のあんまり人には見せたくないところ、なんかもちゃんと描いてあるので、懐かしさを覚えます。欠点も、描いてあるところが物語に深みを与えていて、とても気に入っています。三姉妹のそれぞれが大好きだけれど、長女の雛さんが特にお気に入りです。同じ長女だからかなぁ・・・妹たちの自由さと比較してしまうところ、そつがなく行動しすぎて感情をあらわにするのが遅れるところ、期待されたレールをたった一人で歩んでこなくてはならなかったところ・・・がいとおしく感じられるのです。回想シーンでのお下がりの洋服や、おつかいについての回もお勧めです。妹の立場だったらまた別の視点で楽しめそうです。

FC2違若吟若ャ

2007年07月10日 11時42分 / karu karucafe.blog112.fc2.com
5剛賢5
今はなき雑誌「ぶ〜け」の最後の傑作だと思ってます。 京都の450年続く和菓子屋の3姉妹。 それぞれが抱える「のれん」の歴史の重さや恋愛や親子の話。だれもが通る道を三姉妹の目を通して描いていきます。何度読んでもいいですね。