風流冷飯伝 (新潮文庫)

風流冷飯伝 (新潮文庫)

冷飯食いの大(?)活躍

江戸、第十代将軍徳川家治の時代、四国の小藩風見藩藩主の時羽直重は、先々代藩主よりの悲願だった山向きの城を海向きに替えようと画策、幕府に届け出ても却下されることは目にみえていたので、将棋公方と呼ばれていたほど将棋好きの将軍様に賭け将棋を提案、おもしろがった将軍様はこれを受けたが、これに驚いたのは幕府の重職たち。将軍様の相手は誰なのかと風見藩に密偵を送り出す。この密偵の男というのが、江戸で幇間をしていた調子のいい男で、風見藩士の次男三男、長男が亡くなって家の跡取りになるか他家へ婿にでもいかなければ一生芽の出ない、いわゆる冷飯たちとつるんで一騒動を巻き起こす。密偵幇間と冷飯たちの騒ぎの行方は?そして将軍様との賭け将棋の結果はいかに? はじめて読んだ著者 米村圭伍の小説は『退屈姫君伝』、これですっかりファンになったのですが、本作のほうが『退屈姫君伝』より先に発表されていて、退屈姫君のシリーズで登場する人物たちが何名も登場していますので、順序よく読んだほうが楽しさも増すでしょう。と言いたいところですが、退屈姫君シリーズのほうではまだ結果がわからずに、この先どうなっていくのだろうと楽しみにしていた将軍様との賭け将棋の結果が本作には書かれています。発表順に本作『風流冷飯伝』から読んでいれば気にもならなかったでしょうが(賭け将棋の結果がどうなったかわかってしまっていても、退屈姫君シリーズは十分におもしろいですから)、何か一つ楽しみを奪われてしまったような気がしてしまいます。 著者の小説には他にも『面影小町伝』の主人公は、自称めだか姫の一の子分のくのいちお仙だったり、『おんみつ蜜姫』の主人公 蜜姫は、風見藩主時羽直重の先々代の時羽光晴と関係があったりと、つながりがあるのものが多いので、これから手をのばそうと思っている方は、ぜひ発表順に読んでいってください。 噺家のうまいはなしを聞いているような、読んでいてとても心地よい文体で語られる、冷飯たちの大騒ぎ。退屈姫君シリーズとは別に、本作で活躍した冷飯たちのその後もぜひ書いてもらいたいですね。

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2007年11月30日 00時51分 / だらだら日記 osaru643.blog117.fc2.com
風流冷飯伝/母恋旅烏
読み終えた本が溜まってきました。私はほぼ文庫しか読まないので新作にはとんと縁が無いのですが、ちょっとでも読む参考になればいいかなと思うので、簡単にですが感想書いていきたいと思います。ちなみに、ある程度 ...