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FC2ブログユーザーによるレビュー

  • 5点中の5

    • 普通の人々の暮らしを、リラックスして読んでみる。 ひょっとしたらこれは、自分なのかもしれない……。
    • 2009年01月20日 20時38分 / iknews
  • 5点中の5

    • 川上さんの書く小説はすっきりとしている。そこが好きだ。日本語の持つ美しさ、言葉の響き、さらさらと水の如く流れる文章。身体の中の胸の内側、思いが言葉に変わっていく様子が、鮮やかに描かれてある。どれだけ人間を観察したなら、これほどまで的確に、人が物を思う時の心の揺れを書けるのだろうか!?連作短編である今作において、登場人物達の関係は、様々な形にリンクし、スライドしあいながら存在する。各人の物語。心象風景から浮かび上がる町の輪郭。地域に根ざした昔ながらの商店街の姿。買い物にはセットで世間話が付いて来る。名前は?年はいくつ?へぇ、何やってる人?そう、先生なの偉いね!最初は戸惑いつつも、次第に町と顔馴染みになる妙子の描かれ方が良い。町を外から傍観していたのが、日々の暮らしを通じ、自分や周囲の人々の内側に潜んでいる気配を観察出来る迄に変化して。魚春の主人平蔵さんは、死んだ奥さんの愛人源さんを、ビルの屋上に建ってる不思議な形の小屋に住ませている。『あれは、憎みあっている顔ではない。そう思った。あれはただ、いろいろなことを見てしまった顔だ。』果たして2人は何を見てしまったのか!?短編の1つ1つを縦糸横糸に、織りなされる人生模様。その流れが在るからこそ、最終話に明かされる謎や結末の静けさが胸に沁みるのだと思う。それ位、どのエピソードも現実として、何処かで起きていそうで凄い。特に、【蛇は穴に入る】に出て来た介護ヘルパー谷口くんが印象的だった。福祉の仕事をする前に勤めた職場では必ず、「不運な巡り合わせ」とでもいうべき出来事が起きている。突然社長に頬をグーで殴られたり、パンチパーマをきつくかけた女性上司に押し倒されたり、好意を寄せていた子が強盗に殺されたり。けれども彼の語り口は何気なく『ちょっと思い出話をしてみました。』風の、さりげなさすら漂わせている。流し読みしそうになったけれど、劇的な出来事も案外、当事者にすれば淡々と語る他に方法は無いのかも知れない。小学生から、お年寄りまで。様々な年齢の登場人物が胸の内を、ありていに打ち明ける様。人生を、穏やかに力強く肯定してくれる傑作です。装画の谷内六郎さんの絵柄やぬくもりある本の質感も味わって下さいね。
    • 2008年12月26日 05時45分 / ジーナフウガ

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