九品官人法の研究―科挙前史 (中公文庫)

九品官人法の研究―科挙前史 (中公文庫)

スタンダードかつ決定版

この本の元の版が出てから実に50年以上が経ってしまったが、実はこの分野では未だにこの本の内容がほとんどそのまま定説になってしまっているのである。別にこの分野に研究が少なかったわけではない。むしろ日本の中国史学界でも一番研究の数の多い分野といっても良いくらいである。にも関わらずこの状態はどういうことか。 言うまでも無く、この本のあまりの完成度の高さゆえである。 書名こそ「九品官人法の研究」であるが、九品官人法を基点として、当時の法制・官制、更に社会状況まで踏み込んでおり、この時代を概観するに於いても非常に有用な本である。毛を吹いて傷を求めるの類になるであろうが、文化面でほとんど言及が無いことがわずかに残念である。 専門書ではあるが、きちんと丁寧に読み込んでいけば前提知識が無かったとしても理解できると思われる。この本が文庫で手に入るとはなんと贅沢なことか。

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