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至福の味

至福の味

「味覚」をこのように表現できるなんて

死を目前にした主人公が、彼にとっての<至福の味>をつきとめようと記憶をたどる話。ストーリーは単純ですが、・・・といった、ジャンルごとに分けられた食べ物にまつわる記憶を語る文章が素晴らしい。たとえば、の章では、「刺身は、絹のなめらかさの上にビロードのやわらかい感触をさらに加え、その二つをうまく融合させ、そこへ魔法の特別なエッセンスをふりかけて薄く透き通るようにし、雲の色よりももう少し濃い乳白色の色をつけた、そんなイメージのものなのだ。」と表現されます。「食べる」という行為は、本来、奥深い感覚的な行為であることに気づかせてくれる本です。文体をようにゆっくりと読みました。