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ピアノ・ソナタ (創元推理文庫)
- 東京創元社
- 1998-12
- 41363篏
- ¥ 1,155
- Amazonц括完荀
- 若吟若帥:ピアノ・ソナタ (創元推理文庫)
- 違с膣剛(FC2違若吟)
シリーズ中のお宝作品ではないかな
彼女の作品を好む方はたぶん、どこらあたりから読み始めたとしても、なんとか全シリーズを手に入れたいのじゃないかと思います。 かくいう私もそうでした。 幸い、一作目に出会ったのが初対面でした。その後色々さがしてなんとか全部集めて。その次は新刊を待つ日々。 いま、一番新作の翻訳を待っている海外の作家です。 本作を読んで、びっくりするほどにピアノの音色を聞きたくなりました。 私はかつてピアノ弾きだったのですがある事情でそれをやめたのです。だからかも知れませんが、 この『ビル編』の中でピアノを弾くビルのシーンは、自分でも驚くほどにその曲を聴きたくなりました。 『リディア編』でのリデイアは、いつもどちらかと言うとビルに多大な心配事を生み出す事によって、それがミステリーと相まって面白さが増すのですが、 『ビル編』では、リディアは心の底から心配はするし、できる限りの協力はするけど、その本編の物語とはまた違った、過去のビルという者の持つ陰を、どうする事もできない小娘と表現されるんです。 それがおもしろい所だと思いますし、やっぱりビルの背負った過去の暗闇の深さを感じさせずにはおりません。 また、二人共に移民の子供という所も、このシリーズの特異性ではあると思います。 ある意味ではそれが、これがアメリカなのよと言う、作家のメッセージでもあるのかもしれませんが。 移民、チャイナタウン、ベトナム戦争。 あげつらうとなんだか暗いイメージであるはずのモノが、この作家によって小説になると、影を秘めてはいるけどどこか突き抜けたものを。 アメリカという国の中ではおそらく意図的に消さないであろう少しだけ嫌な、フリーダム万歳、と違うコンセプトを。 それは了解しました。でも、まだ詰まっているのよ、だから。 風穴を作りましょうよ、ね。 そんな、メッセージを、感じるのです。










