教材設計マニュアル―独学を支援するために

教材設計マニュアル―独学を支援するために

社会人教育への適用には少し遠いのでは?

小中高の先生向け、タイトル通り教材作成のマニュアルである。 おそらく授業計画の参考にもなるのだろう。 だが「**ができる」という到達点の設定から入ることの利点はわかるのだが、その基準に合格したらそれでおしまいになってしまわないだろうか。もっとも、これは独習教材には過大な要求なのかもしれないが。 大学の講義・企業研修も視野に入っているのだが、それらに適用するにはもっと抽象度の高い例を引いて欲しかった。著者が第10章でいう、「自立した学び手」である社会人・大学生に対しての独習教材が本書で解説される答えのある閉じた内容のものばかりではどうも物足りない。 このような感想を抱くのは教材を作ろうとする側の整理が足りないからだ、と言われるかもしれないが。 大人の使い方としては、課題の整理のために独習教材の作製をシミュレートするという方法はあり得るだろう。 最後の第10章には著者の思いが描かれ同意するところも多いのだが、その思想が全体に反映されているかは少々疑問である。