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成功は洗濯機の中に―P&Gトヨタより強い会社が日本の消費者に学んだこと

成功は洗濯機の中に―P&Gトヨタより強い会社が日本の消費者に学んだこと

P&G社内資料満載の、貴重な本

現在のCEOアラン・ラフリーによるP&G再生のストーリーを、豊富な内部資料(の翻訳)で解説した、貴重な本。 全10章のうち、2〜4章をラフリーの改革の解説に充て、5章は製品開発、6章はマーケティングやブランディング、7章は新興市場への展開について、P&Gの考え方や勧め方を解説している。9章は日本のP&Gの近況についても掲載されている。 この本の価値は3つあると思う。 まず、(日本に駐在していた知日派の)ラフリーCEOのP&G改革の全体像や、例えば新興市場での戦略の転換等を俯瞰した数少ない本であるということ。 続いて、マーケティングだけ語られがちなP&Gについて、製品開発や、営業、生産、管理費の削減等の多方面から解説しており、また日本ではあまり知られていないアメリカでの数々の実験(ネット広告のみのブランド「リフレクト・ドットコム」や、口コミ組織「トレマー」など)にも触れていること。 最後に、例えば「ブランドマネージャーの8つの要件」など、明らかに内部資料を翻訳した内容が数多く出てくること。こんな本をよくP&GがOKしたな、というのは正直な驚き。 また、ただのP&Gの解説ではなく、後半には「花王は日本のP&Gを潰すチャンスが3回あった」等、筆者の視点も取り入れられていることも好感が持てる。 内容としては、情報豊富だし、日本では他に無い貴重な情報。P&Gに興味がある人も、エクセレント・カンパニーの経営に興味がある人にもお勧めできる良書。 ただ、ときどき明らかに変な翻訳があるのと、例えばP&Gで正式に外部向けに使用している「真実の瞬間」を「決着の瞬間」と訳していたりするので、星は4つのみ。