ぼくのそんごくう オールカラー版

ぼくのそんごくう オールカラー版

奇跡のオールカラー化

A5判ハードカバー、4色+2色+1色、総ページ数575ページ。 並べて見ると分かりますが、講談社全集版の半分のボリュームなんですね。 値段は倍以上ですが(笑) 4段組から3段組にすることでボリュームも増えるわけです。 当時のカラー作品は4色。(黄青赤緑の濃淡) 白黒の原稿を一度印刷し(コピー機がないので)色鉛筆で色指定を行ったそうです。 7年間以上600頁に近いページの殆どがこの4色で、一冊にまとまると荘厳です。 アニメ作家でもあった手塚治虫の色使いは4色限定とは言え、やはり素晴らしいです。 私は講談社全集版も持っていますが、まるで別の作品のごとき印象を受けました。 カラーになることで一コマの情報量は増え、絵を眺める楽しさができます。 白黒版では色の情報がゼロになってしまっているため(主に背景などは)スカスカの印象を与えます。 コマを大きくしているので尚更です。 小さいコマの情報量こそが当時の絵柄であり、魅力的だということが分かります。 かつての単行本化の際には着色前の白黒原稿で版型も違い、例のごとく、原稿は切り貼りされています。 おまけに当時の雑誌も現存数が少ない中での完全オリジナル版の編纂です。 門外漢の私ですら、この編纂過程の苦労は察するに余りあることです。 定価6,825円は安くはないですが、作業過程を考えると高いとも思えません。 しかもデジタル着色で紙質も色ノリも素晴らしいわけですから、この点だけは現代に生きるものの特権ですね。 代筆部分があるために全集未収録だったエピソードも復活しています。