トロン

トロン

早すぎた意欲作

映画史上初めてCGを大々的に取り入れた作品として有名な本作。実際はCGに見えるようにアニメーションで処理した部分の方が多いようだが、バイクレースのシーンなどのレトロフューチャーなポリゴン処理の画面は今見るとかえって新鮮だ。ストーリーも電脳世界を舞台にするなど後のサイバーSFの先駆けと言えるものだが、当時の評論家はCGなど物珍しさだけで、こんなものが映画の主流になるとは誰も予想しておらず、その歴史的な重要さが殆ど認識されないまま、ちょっと変わったB級SFとしてしか評価されなかったのが大変残念だ。CGが夢の技術ではなくごく普通のものとなった現在だからこそ再評価しなければならない作品だ。