ローズ

ローズ

人間失格、だから愛する

allcinemaの解説は「かなり汚らしい」という書き出しから始まっている。レビュアラーの性向にもよるだろうが、わたしもそれに近い感触だった。太宰治の「人間失格」を想起したくらいだ。アーティストの汚れた生活とそこから生み出されるアートが、対照的なほど聖性を感じるものだ。 実在の人物ジャニス・ジョップリンもそうとうな破天荒に満ちた人生を送ったのだろう。コンサート会場で陽気に原付バイクを乗り回す映像を見たことがある。 そして当時トップ歌手だったジャニスを超越してしまいそうな、もはや演技なのか、彼女自身なのか、ジャニスに意地を見せたベッド・ミドラーがすごい。 ジャニスへの愛情がなした業ゆえなのか、演技を超越したベッドの意地ゆえなのか、わたしたちはスクリーンの主人公ローズを知らぬまに愛していることを感想を思い浮かべるときに気づくのだ。