Snakes & Arrows Live

Snakes & Arrows Live

神話大全再び

Geddyのヴォーカルの衰えが気になり出したのは1987年、Hold Your Fireの頃だから、もう20年以上も前の話。しかし、そのあたりからヴォーカルは特に味わい深くなって、音楽的にもヴォーカル・オリエンテッドな方向へと進んでいった。 最新作Snake and Arrowsは、Geddyのソロ「My Favorite Headache」とほとんど区別がつかないくらいのところまで来た。前作Vapor Trailsで見せたRushたる意地はもう捨てたのか、とさえ思えたが、ライブになると、さすがに違う。今回は最新作からの選曲が多い。さりげなく実は難度の高い演奏。あいかわらずドラムは神業。特にFar Cryには腰を抜かす。毎度のフラグシップ・ハードロックと思い込んでしまうが、この期に及んでここまでやるかというドラムソロ状態だ。 Geddyのヴォーカルもほとんど気にならない。Dreamlineのシャウト復活が何よりうれしい。 21世紀の「神話大全」と言っても躊躇いを感じない、それほどの名演である。