ハチワンダイバー DVD BOX

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美しき最後の一手

ドラマを見終わってから原作を読みましたが、途中までは比較的原作に忠実にドラマ化されていました。しかし原作がまだ連載中のため、途中からオリジナルストーリーになっています。途中から破天荒さが増した感じがするのは、そのせいです。 将棋の話ですが、将棋を知らなくても楽しめるドラマです。対局のクライマックスでは、CGや音響効果をたっぷり使った上に、大上段に振りかぶって駒を振り下ろすとか、相手が吹っ飛ぶといったオーバーな表現を用いているので、格闘技ドラマを見ているような楽しさがあります。また、映像表現に独特なクセがあるので、人によって好き嫌いが分かれるかもしれませんが、私はかなり楽しめました。 主人公はプロになれなかった棋士ですが、「アキバの受け師」という、おそらく最強のアマチュア女性棋士に導かれ、強敵との対局と敗北を重ねるうちに強くなっていきます。「81マスの将棋盤の底に潜れ」という、かつて師匠に言われた言葉を思いだし、実践に成功したことから「ハチワンダイバー」と名乗ることになるのですが、なぜ「エイティワン」とか「ハチイチ」ではなくて「ハチワン」なのでしょう?でも確かにこっちの方が語呂が良い感じです。 基本的に主人公は挫折を繰り返すヘタレで、「受け師さんを守る」とか言いながら、女性にも腕力で押さえつけられるというかっこ悪さなのですが、さすがに将棋盤に「ダイブ」した後の逆襲はかっこいいです。 最後の対局の最後の一手は、斬新というわけではありませんが、とても美しい映像で印象深いものでした。 ゲストの対局相手も素晴らしい演技者ぞろいでしたが、レギュラーのサンドウィッチマンの2人には驚かされました。この2人を主役に刑事ドラマとか作って欲しいなと思ったほどです。また、師匠役の小日向さんも実に味わい深い演技をされていました。 使用された音楽がまた素晴らしく、ヤマ場になると必ずかかる「CHECKMATE」という曲が最近のお気に入りで、サントラも買いました。 ただ、ラストシーンだけは訳わかんないです。あれは不要でしょう。日本のドラマや映画の監督には、最後どんでん返しにするのが作品の価値を高めると思っている人が多すぎるような気がしますが、観客・視聴者に後味の悪い思いをさせるのはいいかげんやめて欲しいです。だから私の中では、あのシーンはなかったことにしています。