日本ダービー 平成名馬伝説 騎手、調教師、馬主が明かす秘話

日本ダービー 平成名馬伝説 騎手、調教師、馬主が明かす秘話

戸山師が繋ぐ平成のダービー馬

平成に入ってからのダービー馬6頭の誕生からダービーに至るまでの過程を綴った書。本書で扱われているのは、キングカメハメハ(平成16年)、フサイチコンコルド(平成8年)、サニーブライアン(平成9年)、ジャングルポケット(平成13年)、ミホノブルボン(平成4年)、タニノギムレット(平成14年)の6頭。それぞれが、サブタイトルの通りに騎手、調教師、馬主などの関係者のコメントを中心に描かれている。それら、個別の話も面白いのだが、これらの馬達を結ぶ線も面白い。この6頭を結ぶのは故・戸山為夫師と著者はする。戸山師の最後の傑作となったミホノブルボン。戸山師の孫弟子にあたりその理論を受けついた松田国英師の育てたキングカメハメハ(とタニノギムレット)。戸山師の友、同志とも言うべき小林稔師、渡辺栄師が育てたフサイチコンコルド、ジャングルポケット。タニノハローモアの再現のように決まったサニーブライアン。そして、戸山師の考え方に大きな影響を与えたカントリー牧場が30年ぶりに送り出した名馬タニノギムレット、というように繋がる。1頭1頭のエピソードなどもさることながら、競馬界のこのような結びつきを知る、というのもこの書の魅力ではないかと思う。