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詩人たちの独り言

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曇天


何が悲しく感じられたのだろう。
二人して泣いていた。

触れた指先から冷えていく感触
触れ合う虚しさに声も出せず抱き合った。

僕たちにはまだ正面から向き合う勇気はないから
ただ二人抱き合いお互いの表情を隠した。

僕たちはまだ強くないから
絡み合う絆を断ち切らぬようにそっと手を伸ばし
互いの手を取り合った。

つよくなるためなら感情(こころ)なんていらない。
僕たちはそう思って震える手を強く握り返した。

僕らの涙が落ちた地面は
今にも雨に濡れそうで
まさに危うい僕らのいまをあらわすかのように

空は大きく鳴っていた。

2008年05月25日 22:13  by 

コメント一覧 1件中、1~1件表示

  • ぼんやりと悲しさが胸を貫き
    心が小さくなっていきそうだったんだ

    だけど…あなたが一緒に泣いてくれた
    私を抱きしめてくれた
    だから…私もあなたを抱きしめることが出来たんだ

    空っぽな時間が怖くて
    今が怖くて

    あなたはこんな感情を受けとめてくれたのかな
    それとも…何かが恐かったのかな

    私もあなたの気持ち、せいいっぱい受けとめたい

    2008年05月25日 23:26 by 光藤 雫