涙雨
ぽとりと落ちる
止め処なく流れる
熱い雫が落ちて冷える
まるで雨のような冷たさで降り落ちる
感じ取る器官はちゃんと働いているのに
心が機能してくれない
身体だけがひとりあるき
精神(ココロ)は置いて行かれたまま
地に足が付かない落ち着かない心地
自覚が無いだけで、それはとても気持ち悪い。
そのことに気付いてしまえば、あとはもう堕ちるだけ。
不快の感情が深く根ざして
不穏の種が芽を出した。
さぁ、恵みの雨が降る
その雨がまた種を育たせるんだ。
もう、君の哀しむ顔を見たくないよ。
そう言って傘を差してくれた君は、もういない。
ぼくはもう、ひとりきりで雨の中立ち尽くす。
ふと、声が聞こえた気がして顔を上げた。
ねぇ、君の嫌いな“もしも”の話をさせて。
ねぇ、“もしも”君がまだ隣にいてくれたら
君は、泣いてくれるかな…?
泣かせてばかりのぼくを、
笑いながら、泣いて、ゆるして…くれるのかな?
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