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詩人たちの独り言

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幾千の弔いふりつむ


夜空に瞬く星の光は、何億光年もの気の遠くなる時間をかけて、
この地球(ほし)にたどりつくんだという。
すると、その瞬きがこの場所に届くよりも先に、
その星はとうに滅んでいるんだという。

振り仰ぐと煌めく幾千ものまたたきは、
既に亡くなった星の影
命あるヒカリではなく
命があったはずの残照だ

そんな事に思い至り
それから、私は恐ろしくて
夜空を見上げる事が出来なくなったのです。

美しくも哀しい弔いの夜空
其処に広がるのは、黄泉の星

亡者のヒカリが恐ろしくて
夜になると俯いて私は祈るようになったのです。


けれど、命あるモノの弔いの言葉が、亡きヒカリに届くのは
やはり気の遠くなるような時間の先にあるのでしょう。












2009年03月06日 16:32  by e_fyu

コメント一覧 1件中、1~1件表示

  • 天文学的な、と 貴方は言うけれど
    並んだゼロの数を数えて 日が暮れるのもいいじゃない

    大事なのはもはや
    存在するか否かではなく。

    2009年03月08日 20:00 by