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詩人たちの独り言

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才能なしのバラッド

アンプからこぼれるchat voice
無機質な窓を開けた世界はいつもどこかで音が鳴っていて
シリアス風味のchat man
気づかぬふりの背中はどのコンクリに消えるのか

円盤から流れるたくさんの人の話が
全て嫌いになっていたよ
願いをかなえたり面白く笑ったり
することもなんだか最近は少し苦手みたい

この世界の大抵は「君のことが好き」で
あとはそこらへんのスーパーの安い惣菜で
僕らは結局二つくらいしか持てやしないんだろう
本当に大切なモノは

孤独を嫌がるchat man
寒さに震えた肩を抱いてくれる毛布じゃ駄目なのかい?
話聞いてくれchat man
君がいるおかげで初めて恋が良いコトって知ったんだ

果汁ゼロのジュースの無くなり方だけが早い
きっと甘くて切ないんだ
十割絞り出すよりも何か嘘をばらまいた方が
人に好かれることだってある

下手な芝居見せた猫を自分とシンクロさせて
無駄に水分使うのに涙なんて流して
酸素が混じった排気を吸って今日も生きるのさ
まだ俺は途中なんだと

よれよれになった電話帳を閉じてあくびをした朝
日常のhoweverを探す自称スロースターター

生まれつきのあるなしクイズには答えがあるのに
見たこともない世界を僕は大好きになり
取り繕ってお世辞言って 嫌いな色に染まっていて
元の色は忘れちゃった

けど たとえこの世界に奇跡も幸せもなくて
僕を突き放して見殺しにしたとしても
出来損ないはそんな世界も大切な君も愛しているから
バイバイ またどこかで 会えるといいな



……

はじめまして、某と言います。
詩を書いていると何かと自分のもやもやが吐き出されるので、癒される作業です。
これからもたまにこんな感じの詩を書くかもしれませんが、どうかよろしくお願いします。

2009年05月02日 14:52  by 

コメント一覧 1件中、1~1件表示

  • 空の見えない部屋で
    指先の示す向こう側
    指す爪の三日月は歯形で歪んで
    それでも痛みは無かった。

    甘ったるい煙草の煙が霧となって僕を隠してゆく朝
    扉の向こうの喧騒を
    ラジオみたいに聴いていた。
    思わず眉を潜めたのは
    行き交う子供達の喚き声が
    顔も知らない奴らの笑い声が
    喧しくて
    疎ましくて
    息が詰まるんだ。

    あちらの住人は
    皆様酷く優秀で
    その実野蛮でいらっしゃる。
    皆が皆己の指し示す何かを喰らおうと牙を剥き

    ああ恐ろしい。

    空の見えない部屋の隅で
    僕は煙草の甘ったるい煙に隠れて怠惰する。
    形の悪い爪の向こう側には
    僕の死体が有るだけだ。


    2009年05月04日 04:05 by