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詩人たちの独り言

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蓮華心中

自ら死して水底へ沈み
腐食した黒い喉から
声の代わりに芽を生やす。
芽は根となり水面へ背を伸ばし
柔らかな薄紅の花を産む。
そこに愛しい貴方が通り
わたくしの花を見付ける。
貴方は白い指先で花に触れ
微笑んだ。
しかし花はわたくし。
死して腐したわたくし。
穢れたわたくしに触れた貴方は
指先から毒が廻り
死んだ。
倒れた拍子に貴方の骸も水底へ。
わたくしの隣で
その美しい顔を腐らせながら
やがて芽が出て根となり
花が咲く。

嗚呼、幸せ。

2009年05月28日 05:32  by 

コメント一覧 2件中、1~2件表示

  • かすみ様、返詩有難う御座居ます。

    貴方と一つの事柄を共有出来た事を嬉しく思います。



    ……………


    水面凍る頃

    湖底は酷く冷たく

    しかし約束されたのは

    愛し君が

    間違っても蓮華草の様に

    ぷかぷかと

    浮かんでゆかないという安堵

    2009年05月31日 04:47 by

  • つれていく
    つれていく

    底へ
    下へ

    あなたと二人

    ほら、手をのばして
    つれていってあげる

    おいで
    おいで

    こっちにおいで

    あたしと二人

    ほら、こっちむいて
    つれていってあげる

    ほら、こっちおいで

    2009年05月30日 19:02 by