晴れ、時々雨。
空が、哭いていた。
「僕らはみんな、同じ空の下にいる」
恋愛ドラマやなんかでおなじみの、
きれいごとで、安っぽいセリフ。
本当にキレイゴトでしかなくて、くだらない。
そう言って強がってた私がいた。
抜けるように青い空を見上げた頬に、
ぽつり、ぽつり。
ああ、そうだ。
これはきっと雨なんだ。
ただ見上げる私の頬の上だけに降る、
生温くて、悲しくて、優しい雨。
そう、きっとそう。
本当は、青い空には雲ひとつなかったのだけれど。
雨はやっぱり、私の上だけに降っていた。
ココロの叫びに固く堅くフタをした。
そうでもしなければ、雨はいつまでも降りやまなかったから。
この青い空はどこまで続いているんだろう。
君もどこかで、この空をみているんだろうか。
空は、つながっている。
キレイゴトで、安っぽくてくだらない言葉。
ブラウン管を通して聴いてた言葉が、
自然と浮かんだ。
ココロに降った雨は、閉ざされたフタを優しく溶かし。
そう、空はどこまでも、つづいているんだ。
いつのまにか、雨はやんでいた。
2009年09月10日 23:13 by 朧陽炎
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