月にあばかれた真実は
かなしみに濡れていた
雫がこぼれおちないように
微光をたよりに
嘘をたくさん並べてみるけれど
見透かすひとつ目の引力に
負けてしまう
それならばせめて
暗闇にぽっかりと空いた穴に
引きずりこんで
持っていって
この雫をあの人のもとに
落っことしてよ
秘めやかに輝く月
雲の切れ間から零れおちる銀は
必死に被っている仮面にヒビを入れるから
心の奥底の真実は
どうか
どうか
照らさないで
2009年12月03日 23:27 by 朧陽炎
Copyright(c)1999 FC2, Inc. All Rights Reserved.
@fc2infoさんをフォロー