たからもの
砂のせかいに埋めました わたしの大事な宝物
目印なんてないけれど
あれからずいぶん経つけれど
あなたは掘り返してくれると言う
わたしがとっくに諦めたのに どうしてあなたにできようか?
お人好しにもほどがある 愚か者にしても同じこと
手ざわりと 色と 安らぎを欠いた ここでは深くに隠しておいた
何にも脅かされないように
だれにも攫われないように
そうしてわたしも失って 失くしたことに気が付いた
砂のせかいに埋めました たったひとつの宝物
それは小さく やがて大きく
それはか弱く ときにしたたか
覚えているのはそれきりで それでもあなたは砂原へ出た
砂をかく手は乾いていって
そのたびわたしは渇いていって
とうとう見兼ねたわたしは叫ぶ やめてと叫ぶ かすれた声で
あなたをぼろぼろにさせるくらいなら ちっぽけで脆いままでいい
だからやめて もうやめて
そう嘘だったの ここには何も
どこにもないから もうやめて――
伝い落ちたひとしずく それで、芽吹く 一息に
砂のせかいに一輪咲いた きれいな涙を受け取って
どこかに埋(うず)めたいつかの気持ち ふたりの間でそっとわらった
〝ちゃんとあったよ すてきになって
どうか今度は 忘れないでね〟
――ずっとここにいたんだね
わたしの大事な たからもの
minoさん初めましてー。す、素敵などとはっ、しかもすばらしい返詩まで!恐縮です。ありがとうございます!
元の詩の世界観を思いやった表現とリズムに感動しましたd(>_<)
『わたし』と『あなた』がしあわせに過ごしてくれていて、嬉しくなります。
minoさんの詩もぜひ楽しみにさせていただきますね。
失くしてしまった
たったひとつの宝物
あなたが見つけてくれた
わたしの大事な宝物
もう失くしてしまわないように
しっかりと抱きしめて
きらきら光る夜空の下で
静かに微笑む砂のせかいを
あなたとわたし
肩寄せ合って眺めていたね……
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初めまして、緑葉さん((*_ _))ペコリ
素敵な詩だったので、返詩をさせていただきました
返詩は初めてなので、どういった感じで書けばいいのかわからないのですが……
自分なりに緑葉さんの詩の続き(みたいなもの)を書かせて頂きました((*_ _))ペコリ
これからも緑葉さんの詩を楽しみにしています♪
2009年12月31日 00:19 by mino
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