紀友則(33番・古今集 )
ひさかたの 光のどけき 春の日に
しづ心なく 花の散るらむ
紀友則(33番・古今集 )
=== 意訳 ===
日の光がのどかにさしている
こんな春の日だというのに
心が穏やかに落ち着いていないから
桜の花ははかなく舞い散っているのでしょう
■ この詩が詠まれた背景
「ひさかた」は日や月、空に掛かる枕詞です。
「静心無く」は落ち着き無くとなります。
「花」は桜の花のことを指します。
「らむ」は「どうして~なんだろう」となります。
桜の花が光に照り返されながら散る美しさと、
それがなんでもない、平穏な日に突然起こったことによる
ショックを歌ったもので、人の死をも深読みさせます。
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桜を眺めていると
思い出した 一句です
来年も 儚く美しい姿 魅せておくれよ
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