20のお題。
実験的トピックです。
下に挙げる20個のお題を組み込んで、小説っぽいものを書いて下さい。
涙の結晶/煎餅/ネコ型ロボット/ドーナツの穴/満月の夜/
青い薔薇/イルカショー/合コン/ピラミッド/大根/
七不思議/松茸/スマイル0円/シークレットブーツ/恐竜/
家出少女/王様の耳/戦略的撤退/金髪碧眼/愛犬家
お題はいくつ使っても構いません。
20個全部でも、この中から5個選んで使っても、良いです。
ただし、言い換えは、なしで。
例えば、「合同コンパ」ではお題消化になりません。
それから、今回は字数制限を設けたいと思います。
1000字以内を目標とする、ということで。
まぁ、あくまで目標ですが。
えっと、このトピックは「もしお題が多かったらどうなるのか」という
私の個人的興味から立てました(笑)
皆様、お気軽にご参加下さいー。
2008年02月26日 00:21 by もみじ
「楽しかったな、イルカショー」
「イルカが大根を尾ひれで叩き割ったときは笑っちゃったね」
「うんうん、それにしても、あの売り子はなんというかすごかったな」
「イルカショーに売り子って変だよね」
「あぁ、それに何も持ってなかったし」
「あ、あの人は笑顔を売り物にしてるみたいだよ?」
「え?」
「近くの人が『何を売ってるんですか?』って聞いたら、『スマイルです。スマイル0円となっております』って笑顔で言ったん だよ」
「スマイル0円って笑顔で言ったら意味無いじゃん・・・」
「いいんじゃない?あの人金髪碧眼でかなり綺麗だったし」
「バカ、そういう人に限って家出少女だったりするんだよ」
「いや、しないよ・・・それに少女じゃなかったし・・・」
「ま、司会のお姉さんがこの水族館に伝わる七不思議とか語りだしたあたりで出てきて正解だったな」
「青い薔薇とか満月の夜とか、そんな感じのこと言ってたしね」
「君が『ここは戦略的撤退といきましょう』って言ったときはほんとに嬉しかったよ」
「あれは、あのままだと何だか変なことになりそうだったから」
「とりあえず帰ろうか、僕らのピラミッドに」
「そうだね、あー松茸食べたーい」
とりあえず半分くらい消化。
ひさしぶりに投下してみます。
2008年05月08日 00:58 by いつき
入水と出水ですか。
潜水艦のアクティブソナーで三半規管を破壊されたためだ、と言う説もありますね。
犬は鬱病を悪化悪化させるおそれもあるらしいですしね(猫と違って、主人と気分を共有してしまうから)
本来明るかった彼女は、遺伝子を組替えられたかのように、青く悲しい薔薇になったのでしょうか。
2008年04月24日 22:10 by 石瀬醒
「愛犬家は自殺しないと思うな」
「え、なんで?」
「可愛い犬を残して死ねないから」
「そうでもなくない?自殺って、まぁ『生』からの戦略的撤退だし、犬の1匹や2匹で作戦を変えようなんて思わないんじゃない ?」
「そっか。だからあの満月の夜・・・」
「え?」
「お父さんは・・・」
彼女の顔を見て、いつか見た青い薔薇を思い出した。誰かが作った青。遺伝子を組み替えられた青。
「私を、置いて逝ったのね・・・」
涙の結晶は、床の上で砕けていく。
今度の日曜日、イルカショーに誘おうと思ってたけど、止めておこう。
生き物の中で自殺するのは、人間とイルカだけらしいからね。
6個使用。
えー、都市化が進み町もきれいになり、今でこそネズミを見かけるのは12年に一度になっちゃいましたが、ほんの数十年前なん かはそらぁネズミの被害に悩まされたものです。ましてや江戸の頃なんてネズミと一緒に暮らすようなものだったと言います。
「いやあ、近頃はネズミがひでえな。俺ぁ昨日も寝てたら耳をかじられて飛び起きたよ。なんとかならないものかね。」
「そういうと思ってこんなのをご用意させていただきました。」
「通販みてえだな。なんだい、それは。」
「はい、ネズミを捕獲するためのネコ型ロボットです。」
「江戸の世にロボットたぁすげえな。動力はなんだい?」
「松茸です。」
「ロボットがそんなので動くわけないだろ。」
「できるだけ大きい松茸を背中にある小箱の中に入れておくんです。」
「それ、後でお前さんが回収する気だろ?肝心の性能はどうなんだい?」
「それがですね、プログラミングが間違ってたのか、最初の実験ではネズミじゃなくて人肌求めた家出少女を捕まえてきたんです よ。」
「それはそれでいいじゃないか。へへ、でそのおにゃのことは寝たのかよ?」
「はい、彼女は今ピラミッドの中で寝てますよ。」
「殺したのかよ。」
「で、もう1回プログラム書き換えたんですよ。」
「もったいねえな。」
「そうしたら金髪碧眼の北欧美少女を捕まえてきたんですよ。」
「なおいいな。でもそいつも殺しちゃったのか?」
「いえ、彼女は今煎餅になって第二の人生を歩んでますよ。」
「やっぱり殺してんじゃねえか。しかもひでぇ殺し方だな。」
「で、3度目の正直。今度こそうまくいったと思ったんですけどね、おかしなことにネズミを10匹以上捕まえてきたんですよ。 」
「なんで?大成功じゃないか。」
「だって、このロボット、下総の国のディズ○ーランドに放したんですよ?」
「それがどうしたい?」
「ミッ○ーマウスは1匹しかいないはずじゃないですか?」
お後がよろしいようわなんだきみたちはかってにあがってきてあqwsでrftgyふじこ
2008年03月29日 10:25 by そこでねこが
20種類の具が変色してしまって、一口も食べずに戦略的撤退ですかw
撤退の際に一発だけ食らってるのが、見事な逆説ですね。
2008年03月25日 00:21 by 石瀬醒
○そこでねこがさんへ
『お題を消化する』
『言い換えなし』
『お題を使わなくても良い』
この矛盾を逆手に取ったんですね。お題をどこで使ったかを探す楽しみがありました。
そこでねこがさんらしい。最初にそう思いました。笑
三人のおバカ。私にはありがたい称号です。爆
2008年03月24日 18:48 by たろすけ(すけピン)
今夜はすき焼きだった。
コトコト煮たった鍋には蓮根や椎茸ばかりでなく、餅まで入っている。
今後我が家ではカンタンに作れる鍋料理が増えていくだろう。
なぜなら妻は妊娠しているからだ。
最近お月様が来ないので先日産婦人科へ行ってみたらオメデタだったのだ。
それを聞いたとき俺は飛びあがるほど喜んだ。
俺達の愛の結晶がお腹の中に宿っているのだ。
まだ性別はわからない。
仔猫のようにかわいい女の子だろうか?
怪獣のごとく手を焼かせる男の子だろうか?
思えばサラリーマン社会のヒエラルキーで生きる俺にとって、妻の百万ドルの笑顔が何よりの宝物だった。
もちろん妻は黒目黒髪のいたって人並みの女性だ。
だが彼女は二人のために背の高いハイヒールを脱ぎ捨てて専業主婦となり、毎晩こうしてご飯を作ってくれている。
こんな俺にこんな幸せがやって来るんだからなべて世にあふるるは摩訶不思議なり。
そして今や宝物は二つになってしまったわけだ。
子どもができたとわかってからは愛煙家だったけどタバコをやめたし、飲み会も早々に引き揚げることにしている。
このことは社長の耳にも入り、ボーナスのウハウハ気分よりも嬉しいだろう!と肩を叩かれたが、いえ社長、ボーナスも嬉しいで す。
「どうしたの、ぶつぶつと自分の近況なんか語っちゃって。さっ、食べようよ。」
俺は我に帰った。
テレビからはイルカの歌謡ショーが流れている。
先ほど入れた赤いバラ肉はすでに色づいていた。
「ごちそうさま。」
俺は立ち上がった。
「ってまだ一口も食べてないじゃん。せっかく20種類も具を入れたのに、どうしたの?」
妻の問いに俺は答えた。
「戦略的撤退さ。」
2008年03月24日 09:21 by そこでねこが
いやー、うまいですね〜。
個人的にはドーナツの穴とシークレットブーツの使い方に感服しました。
特に後者は父の自尊心を象徴していながらも、娘への思いを演出するための小道具にも転換されていて、うまいです。
どんなにくさくても作家本人は照れくささは忘れましょう!
そういえば
このコミュには3名ほどのおばかが常駐している件について(笑)
いや、お二方にはすいません…
2008年03月17日 13:02 by そこでねこが
たろすけさんも参戦したと言うことで、再び気合が入りました。
20個全部入れて、泣かす話を書く、というのをテーマにしました。
分かりにくい使い方もありますが、全部入ってます。
で、ハードボイルドです。
ハードボイルドはどんなにクサくても許されると法律でも決まっているからです。
シーンに隠されたテーマをはっきりさせるために、題名も付けました。(クサイって!)
2008年03月17日 11:45 by 石瀬醒
煎餅に穴を開けてもドーナツにはならない
ある日、俺の事務所を訪れたのは、金髪碧眼の家出少女。
彼女は、青い薔薇のピアスを差し出し、報酬です、と呟いた。
女王様の耳に相応しい、見事なサファイアの工芸品。
家から持ち出したのであろうそれは、彼女の涙の結晶に見えた。
私を暗殺してください、彼女の奇妙な依頼はしかし、初めて受ける類でもない。
俺は探偵だ。殺し屋ではない。いつもはそう断っていた。
我が人生二千四十七不思議中の二千四十七番目の不思議。
俺は、いいよ、引き受けよう、と答えていた。
彼女は依頼の詳細を話し始めた。
満月の夜、屋敷の庭に、愛犬家の父が散歩する頃、ブナの大根の張る上に立った私を撃って欲しいの。
なぜそんな事を?と聞いてみた。
私は誰にも要らない子、父が望むような恐竜にも成れず、母の望む仔ネコ型ロボットにも成れない。
イルカショーの輪を潜れぬイルカ、狩りの出来ない隼なの。
私のせいで父と母は毎日喧嘩ばっかりしてる。
きっと私はドーナツの穴みたいに、ぽっかり無くなって初めて皆を幸せに出来るの。
ピラミッドの頂点にも不幸はある。
子供を幸せにするのにタンバ松茸や黒海キャビアは必要ない。
大切な人のスマイル0円のみが満たせる飢餓が人にはある。
特殊調合コンクリート製の4mもの塀の上に、俺は易々と降り立った。
塩煎餅のように見える月。
銃で真ん中に穴を穿てば、きっと割れ砕けてしまうだろう。
ブナの木のもとに少女は立つ。
震えを押さえて月を仰ぐ。
銃声。
駆け寄る父。
家の中でも脱がぬシークレットブーツを脱ぎ捨て、犬よりも早く駆けつける。
彼女に返したピアスが粉々、暗殺は失敗、報酬はゼロ。
少女の信頼を失った探偵は、仕事の最後の仕上げにかかる。
警察が来る前の戦略的撤退。
2008年03月17日 11:35 by 石瀬醒
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