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手当たり次第に手元の本を挙げてくれよ。

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絶版ですが!

「PHANTOM CORE(ファントム・コア)」(韮沢 靖)

 発行も1994年と古いのですが、絶版本です。
 ヨーロッパ辺りのコミックの翻訳版かのような雰囲気漂うサイバーパンクです。
 漫画家ではなく、造形作家です。とりわけ、ゴシック調な「クリーチャー」を得手としています。要は「バケモノ」です。仮面 ライダーにもデザイナとして参加しています。

 人体の遺伝子操作が広まっている世界。暴走した生体兵器を相手にする「鎮圧屋」の面々の活躍…と云うのが話の軸なのですが 、ダークなキャラクタが案外コミカルに会話していたりもして、独特のノリで楽しめた作品です。
 音楽に例えれば、ヘヴィ・メタル。クトゥルフの気配も感じます。
 
 復刊しないかなあ、コレ! (持ってるけどヒトに読ませたいんだよ)

 著者公式サイト:http://d-arkweb.com/nira/
 復刊ドットコム:http://www.fukkan.com(絶版本を復刊させる投票サイト・読みたいヒトは1票!)

2007年09月07日 19:36  by AQUIZ

コメント一覧 1件中、1~1件表示

  •  あと、もうひとつ。

    「リュカオーン」(縄手 秀幸)

     こちらは小説。ファンタジー系のライトノベルファンなら、誰もが知っている「スレイヤーズ!」と、同時に受賞した作品です 。ただ、この1冊に根強いファンがあるにも関わらず、この受賞作限りで消息を絶ちました。
     ライトノベルという概念が未完成の頃、「スレイヤーズ!」の築いた土台は大きかったと思いますが、「軽のスレイヤーズ、重 のリュカオーン」と称された本作が、続編または同作家の新タイトルが発表されたら、いきなりハヤカワSFには入り込みにくい低年 齢そうが、こうした作品に触れる窓口となる新カテゴリが育っていたのでは。

     こちらも、真っ当な人の姿を失った人間達の世界です。重装の機械人形のような姿の大男と「リュカオーン」と云う少女。街の 人々は、驚愕して彼等を見ます。「トゲもウロコも無い、非実用的な姿」であると、少女を。
     ライトノベルの特徴のひとつが、会話文の多さであるとするなら、「リュカオーン」では、動作、情景、心情が、地の文で丁寧 に表現されていきます。

     去就不明の縄手「リュカオーン」はまだしも、造形作家としては、今も人気ある韮沢「ファントム・コア」は、どうにか復刊し ませんかね。いっそ、関わり深い監督とかがアニメにでもしてくれないかな…(そしたら原作、復活するに決まってるから!

    2007年09月07日 19:37 by AQUIZ