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物書きの会

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断片小説

短編小説よりさらに短い、というか、小説の体を成してない。
でも、今思いついたシーンを書きたい、そんなことってあるじゃないですか。

そんなあなたの、日の目を見ない物語の欠片を、チラ、と発表してみませんか?

それが面白そうだったら、ブログの小説の方も読んでみようか、と思われるかも知れませんよ!

2007年09月21日 16:46  by 石瀬醒

コメント一覧 252件中、21~30件表示

  • 「復讐は、平和の為でもあるんだぜ。」

    金髪の髪を梳きながら、彼女は言った。
    その、宝石のような瞳は、自分から逸れていた。

    「けどな、考え方によっちゃ、そうじゃないこともある。」

    「例えば?」

    「戦友を殺されて、今よりもっと激しく戦うことになったとしよう。」

    どきり、と心臓が跳ねた。

    「『その仲間が望んだことを実現する為に戦う』のか。 『その仲間の仇を討つために戦う』のか。」

    彼女は、自分に目を向けた。
    輝く、青い宝石のような瞳。
    じっと見ていると、吸いこまれそうだった。

    「お前は、どっちだ。」



    突発的に思いついたものです。
    ひ、久しぶりなので少々緊張します……///

    2012年02月11日 01:20 by

  • 羊飼いと星の巫女

    闇に浮かび上がる星の数々。草が風にゆれ、足元をくすぐる。
    月明かりだけが、草原にたたずむ二人を照らしていた。
    一人は空を見上げて立ちつくし、もう一人は地面で肩膝を抱えていた。
    「星の巫女様が、一体どういった御用時で」
    不信感を乗せた声が、しゃがみこんだ背中から発される。
    しかし、女は答えなかった。そのまま、空の星をつかむようにゆっくりと手を空にかざす。
    「羊飼いは、楽しいですか」
    羊飼いは、唐突な質問に面食らいながらも、短く答える。
    「もちろんですよ」
    「自分で選んだ道ですか」
    「そうです」
    「そうですか…」
    巫女は暗闇に悲しげに言葉を放ち、続ける。
    「うらやむべきではないのでしょうね」
    「あんたには特別な力がある」
    羊飼いは、巫女の言葉に驚いてとっさに振り向いた。
    「どうしておれをうらやむ必要があるんです?」
    巫女は静かに答える。
    「人の全てを見通せる力は、喜ぶべきことばかりではないのです」
    静かな沈黙が流れる。
    「…あなたには、一体何が見えているんだ」
    ややあって、羊飼いが漏らした言葉に、巫女は天に人差し指を立てる。
    「…人の指から、するすると光がほどけていくのです」
    「それは一体…?」
    巫女は振り返って微笑んだ。月明かりが彼女の横顔を照らす。
    「その光の色が、その人の魂の色です。黒ければ悪、白ければ善」
    彼女の微笑みは静かだった。そしてどこか、哀しげだった。
    「人間の心の底など、知っても良いことはありません」


    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    短編で書こうにも、前後をどうするか迷ってしまいました…。

    2011年08月29日 14:25 by Rod

  • 森の奥。静寂。
    大きすぎるこの家で私は一人。
    窓の外はいつだって変わらない。


    きぃ。
    蝶番が軋む音。
    ぱしゃり。ぱたぽた。
    水が滴り落ちる音。


    振り返ると部屋の入り口にびしょ濡れの男の子。
    何も言わない。ただこちらを見ている。
    部屋に踏み込むこともない。突っ立ったまま。
    ぱたり。ぽたり。
    滴る雫。
    ぱたぱた。ぽた。ぽたり。
    無言。視線。
    ぽた、たた、ぱた。
    ぽたり。


    「・・・・・・」


    男の子の姿は消えていた。
    まるで夢だったかのように一瞬で。まばたきと共に消えてしまった。
    床だけがびっしょりと濡れていた。
    静寂が戻る。
    私はまた窓の外を眺める。
    空は晴れている。

    2011年08月25日 23:16 by 兎谷

  • 月が見えた
    雲一つない夜空
    空気は澄んでいて、眩しいくらいの金色の光にカイは目を細めた

    「ほら、カイ。月に兎がいるよ。餅をついている」

    兄の言葉にカイは、月の模様に目をこらす

    「兄さん、そんなはずないよ」
    「どうして?ほら、あそこら辺が耳で、あれが臼。な、みえるだろ?」
    「兄さん、だって」

    カイは月明かりに照らされた兄の顔を見上げる

    「兎は一匹だけじゃ死んでしまうもの」

    だから一匹で餅なんてつけないし、そもそも暮らせるわけないよ

    「…そうか。そうかもしれないな」

    兄は笑いながらカイの頭を撫でた

    2011年08月25日 23:04 by 兎谷

  • 「私達の時間は止まっているの」
     と、AKをぶらさげた少女は語り始めた。かつて、植民地として存在した国は独立を宣言し、今では焦土の地となり果て、各地で 銃声が鳴り響き、怒声が飛び交う血みどろの戦場となった。

    国民は独立を支持して、解放戦線を設立し、男達を戦場へと駆り立てていった。僕のお父さんも兵士になって、国のために戦いへと 赴いていった。その頃の僕は事の重大さに気付いていなかったし、お父さんも出かけてくるような何気ないそぶり私に手を振って出て 行ったものだったから、僕もいつものように顔も見ずに手を振った。その時、お母さんは泣いてたっけ。
    戦火が僕らの住む村まで侵食してきて、僕と母さんと妹は別の村へと逃げた。約村一つ分の人数がそこへ押し寄せてきたものだから 、食料等の問題とかが起こって大人たちが村長宅で言い合いをしていた、そんなさなかだった。

    村を囲む木々の間から、彼女はAKを抱え、後ろに四人ほどの少年兵をひきつれて僕の前に現れた。

    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――

    ふと思いついた。時が止まっているというのは、文化や文明が紛争、戦争によって進行が停止することによる、思考の停止状態を指 している。彼らの思考は、国の独立のためにあーだこーだしているけれども、その思考は戦いが始まった頃のものであって、決して今 の思考ではない。だから、私達の思考はあの日から止まってしまっている。・・・・・・みたいな。

    短編で書きたいなぁ。

    2011年07月29日 22:50 by まどるD

  • 「僕、自分の母親の名前って知らないんだ」


     空也が変なトコロで世間知らずなのは、少し付き合いが深い者なら、既に周知の事実。
     森の中の掘っ立て小屋でひっそり暮らし、祖父の汚名と金の無さから、空也は士官学校に入るまではずっと森の中で過ごしていて 、学校と呼べる施設に入り他人と苦楽を共にするのは、現在が初めてで。
     それまでは家にある本と父母からの教えを頼りに独学で勉強していたと聞かされた時には、正直耳を疑った。入学時に大した学力 は必要無いが、それでも参席の座を自力で得ているとなると話は別。
     勉強熱心で人柄も良く、「あの家の人間」と後ろ指さされても揺るぎない心根の強さなど、人間的にはかなり出来ている。しかし 、そうやって妙に閉鎖的な環境で育ってきたからか空也とその弟妹達には変に世間ズレした部分があり、それが周りから見れば奇妙で 奇怪だったりする。
     要は放っておけない訳だ。
     親の名前――どうしてそういう話の流れになったのか、部屋に居る陽も高紫も孫古郎も、空也もしっかりと思い出せないが。
    「ソラ…自分の母親の名前知らないって、どーゆー…」
    「うん――僕、父さんの名前は「玖鳴」だっていう事は知ってるんだけど、母さんの名前は今まで教えてもらった事無いんだよね」
    「「「……」」」
     流石に自分とて、自分の両親の名前くらい知っている。
    「訊ねた事はあるよ。でも、父さんも母さんも教えてくれないんだ」
    「…何で?」
    「何でって…一番最後に訊いてみたのは、まだ十歳かそこらになった頃かな…。えーと、『母親』は父さんだけのモノじゃ無くて、 僕達兄弟のモノでもあるけど、『妻』としてなら父さんだけのモノだから、って」
    「…「だから」?」
    「だから――僕達子供が『母親』を「母さん」って呼ぶのは全然おかしくないし、寧ろ普通だけど、『妻』としての母さんは父さん だけのヒトだから、名前も父さんだけが知ってれば良いんだって」
    「「「……!」」」
     成る程。そういう事か。流石は子煩悩以前に愛妻家。子供の前でも平気で惚気る。
    「僕はそれで納得して、以来妹も弟も同じ事訊いたみたいだけど僕と同じく納得したみたいで、もう訊いてないと思うけど。――皆 は自分の母親の名前知ってるの? どうやって訊き出したの? 凄いな」
     凄いのはお前の父親だ。――と、流石に本気で感心している空也に言うに言えない三人。

    2011年07月25日 23:25 by 久。

  • いつものように全自動洗濯機に洗濯物を入れる
    そしていつものように洗剤を洗剤入れに…

    あれ?洗剤が足りない

    私は少しわくわくする

    まず洗濯するタオルをひいてその上にからになった容器をおく
    そして詰め替え用の洗剤の封を開ける

    でもその前にキリトリセンをしっかり折る
    そうしないときれいに切れないから

    一滴もこぼさないように用心深く詰め替える

    なのにこぼすと嬉しくなる
    下にタオルがひいてあるから無駄にはならない

    さてつめかえも終わったからきっちり量を量った洗剤を入れてスタートボタンを押す

    少しだけ違ういつもの洗濯です。

    2011年07月17日 06:47 by ふんわり♪

  • 「え・・・別れるって・・・?」

    「ごめんなさい・・・私はうそつきな貴方のことなんか好きじゃないの。
     もう昔には戻れない・・・」

    「俺こそごめん・・・お前の気持ちなんにも考えてあげられなくて・・・
     嘘をついたことも・・・。」


    ううん。本当のうそつきは私。
    本当は・・・・


    貴方のこと・・・大好きよ・・・・

    でも私とこれ以上一緒にいるときっといっぱい迷惑かける・・・
    だから貴方を突き放す・・・

    心にもないことを言ってきずつける・・・

    それが一番のいい方法なのだから・・・




    ☆*:;;;;;:*☆*:;;;;;:*☆*:;;;;;:*☆*:;;;;;:*☆*:;;;;;:*☆*

    なんかよくわからないけど
    カレカノの二人が別れるシーンかいてましたw

    2011年06月25日 20:52 by 鬼灯  雪洞

  • ドーナツの穴

    「ドーナツの穴から世界を覗くと、全然違う風に見えるんだって」
    そう言ってアイツは真面目に、チェーン店で買ってきたドーナツを目の前にかざす。
    ただでさえ甘いのに、更にチョコレートでコーティングされている。見ただけで胃もたれしそうだ。男の癖に甘党なのだ。
    「何か見える?」
    「今のところ特には」
    「もっと目にくっつけなきゃ見えないらしいよ」
    ふざけて言ってやると、本当!?だなんて言ってすぐさま実行した。単純だなぁ。
    「やり方が違うんだよ、貸してみ」
    ひょいとドーナツを奪い取り、アイツが何か言う前に一口で食べてしまった。 あぁ、とアイツは叫ぶ。 「そんなことしなく ても、世界はこんなにおもしろいじゃない」
     私は情けない顔をでドーナツを惜しんでいるアイツに笑いかけてやった。
     目の回りにチョコレートの円い跡を付けたが顔がやけに愛しく思えたのは、もちろん内緒にして。



    タイトルから考えて、ほぼ思い付きそのままで書き進めました。もっとメルヘンチックになるかと思ったら、いつのまにやらほんの り恋愛ものに(笑)

    2011年06月24日 12:33 by ヤマダ

  • 開発室内にけたたましくアラームが鳴り響いた。どうやら、もう時間は残されていないらしい。
    ヨレヨレの薄汚い白衣を纏った老人は、手元のキーボードで手早くプログラムを入力していく。それを打ち終えると、ディスプレイ に最終確認を求めるメッセージが表示された。後は、エンターキーを叩くだけ。
    老人は祈るように両手を組み、固く目を閉じた。
    「おお……儂の息子や。お前だけは、誰にも……誰にもやらんからな」
    背後から銃声が轟き、多数の足音が室内になだれ込んできた。老人は細い目を見開きゆっくりと振り向いた。
    破壊されたドアの前には十人ほどの人間が並び立っていた。頭には迷彩色のヘルメット、体はメットと同じ迷彩色の防護服を着込み 、肩には小銃が下がっている。その中で、一人だけ色の違うメットをつけた男が一歩前へ出た。その顔に見覚えがあり、老人は眉を吊 り上げた。
    「また君か。何度来ようと、アレは……あの子はやれん!」
    老人の言葉に、男は呆れたような目つきで溜め息をついた。
    「博士、今はそのような事を言っている場合では無いのです。国の存亡がかかっているのですぞ?」
    「あの子は戦争の道具じゃない! 人類を平和に導く使者なのだよ!」
    男は肩をすくめてかぶりを振った。老人へ鋭い眼を向けると、右手を上げる。それが合図だったようで、後ろに並んだ兵士たちは一 斉に肩にした小銃を老人へと構えた。が、銃口を向けられても老人は怯みもしない。体に隠した後ろ手をそっとキーボードへ伸ばした 。
    「君、本気かね?」
    「ええ、本気です。我々は勝たねばならない。その為には博士、あなたの造り出したその兵器が必要なのです」
    男は視線を脇へ向けた。そちらには、老人が開発したロボットの眠るカプセルが設置されている。
    「何度も言うが、あの子は兵器では……」
    「兵器かどうかなどどうでもいい!」
    男が怒鳴り声で老人を遮った。血が上り、真っ赤になった顔で老人へ向き直ると、口端を醜く歪めた。
    「道具など、要は使いようなのですよ」
    男が言い終わると同時に、老人は後ろに回した手でエンターキーを叩く。と、室内に機械の駆動する重低音が鳴り始めた。突然の音 に、その正体をつかみかねている兵士たちは事態を把握しようとあちらこちらへ視線を投げた。
    「博士っ! 何をされたのです!」
    青筋だった男が老人に詰め寄った。老人は愉快そうに喉を鳴らして笑った。

    う〜んイマイチ

    2011年06月21日 19:23 by

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