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物書きの会

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断片小説

短編小説よりさらに短い、というか、小説の体を成してない。
でも、今思いついたシーンを書きたい、そんなことってあるじゃないですか。

そんなあなたの、日の目を見ない物語の欠片を、チラ、と発表してみませんか?

それが面白そうだったら、ブログの小説の方も読んでみようか、と思われるかも知れませんよ!

2007年09月21日 16:46  by 石瀬醒

コメント一覧 252件中、71~80件表示

  • 「金魚姫」

    花火。

    精一杯のお洒落。
    お下がりの浴衣。
    普段はしない髪の留め方。
    不慣れな厚化粧。

    ヒトゴミ嫌いがお祭りに出向くただひとつの理由。
    その理由を作った張本人である彼の隣には、私の知らない女の子。

    私より綺麗な瞳。
    私のより綺麗な浴衣。
    私より長い髪の毛。
    上品な薄化粧。

    私はあなたに救われて
    あなたに飼われるつもりだった。
    のに。

    彼は二百円で掬った金魚を彼女に手渡した。

    屋台の金魚。
    夏が終わるまでの短命。
    掬われなかった仲間たちは
    祭りが終わるまでの短命。
    秋深まれば掬ったことさえ忘れてしまう。

    彼女は金魚を見て笑った。
    彼に掬われた不細工な出目金。
    それは私であった。

    きっとあなたは救った覚えすらないのでしょう。
    短命でもよかった。
    あなたに飼われていたかった。

    彼女は私を見て笑った。
    二人の目に映った不細工な少女。
    それは紛れもなく私であった。

    2010年08月03日 03:12 by 夢野股夢

  • 続きが行方不明


    どうもベットの下に何かいるような気がする
    例えば家に帰って来てベットに腰掛けた時に確かに何か動いている気がする
    例えば寝る時に明かりを消すその一瞬、こちらを窺う何かがいる気がする
    気になってベットの下を覗き込んでみるものの、暗くてよく見えやしない
    包丁を持った男が居る可能性も考慮して刃物を枕元に置いて寝ていた時期もあったが特に何も起きなかったのでそのうちバカらしく なってやめてしまった
    ある日なんとなく不安になって大丈夫かいと話し掛けると、ちいさくちいさくベットを叩く音がした
    まだそれは、俺のベットの下にいる

    2010年07月28日 12:12 by わかめのミルクセーキ

  • 長編の一部に使いたいと思っています。


    「七つの大罪なんて立派な名前を付けられているが、
     さあと言わんばかりにふたを開ければ、所詮、
     人間が溺れて奈落へと堕ちていく道の名前に過ぎん。
     それにどんな大そうな名前を付けようとも、変わりなどしない。」

    獅子は口を開く。哀しそうな瞳に青い光を宿して。

    「七つの大罪は人が創り上げた罪であり、
     それを神が我らのような悪魔の姿にして、正当化したものだ。

     我の存在意義はお前たち人間にかかっている。
     だが同時に我ら悪魔は決して…、
     決して存在してはならないものと神に定められたものだ。」

    のう、主はどう思う?

    彼は僕に問うてきた。僕は一体、どう答えるべきなのだろうか。
    僕ごときが彼の存在すらも左右する事を、
    こうも軽々しく、簡単に答えても良いのだろうか。

    「…僕ご、」

    「答えてくれ。」

    「えっ…。」

    「我にはもう、一人で考える事ができん。
     頼む、ヒントでも、自身の考えだけでも良い。
     主は、どうおもうのだ。可笑しな人間よ。」

    信じよう。
    目の前にいる、雄雄しく自信に満ち溢れた獅子の言葉を信じよう。

    「…僕は。」

    2010年07月26日 17:06 by

  • 「日常Kind」という小説で使おうと思っている文です
    長いです
    ちょっとした告白みたいな そんな感じ
    ネタばれにはならないので載せます
    ・・・暗い

    他のもブログに載せるつもりです

    ************************************

    人間なんて脆いものです
    別に刃物や銃器というような分かりやすい凶器なんか使わなくても簡単に死んで
    しまうのですから
    貴方は知ってますか?
    ほんの三十センチの高さからでも頭から落ちれば死んでしまう事を
    貴方は知ってますか?
    ほんの十センチの深さの水溜まりでも溺死する事を
    貴方は知ってますか?

    普段使っている物でも使い方さえ変えれば立派な凶器です
    本でさえ時計でさえ鏡でさえフライパンでさえコップでさえ布団でさえ洗剤でさ
    え食器でさえリボンでさえ文房具でさえ壁でさえ椅子でさえティッシュでさえハ
    ンガーでさえ扉でさえテレビでさえ―なんでもです
    …さすがに豆腐では無理かも知れませんが
    実在するもの―いいえ、実在しないものでさえ凶器にはなります
    心に対する
    だから人間なんて脆いのです



    私は理解できません
    何故貴方がこのような件に関わっているか、と
    関わりたくなければ簡単に抜けられるのに
    事件の被害者でも加害者でもなく、ましてや探偵気取りといった風でもなく、貴
    方はただいるだけなんです
    ご友人が関わっているから、といった具合でもありませんよね?
    本当に貴方はただの傍観者なんです
    まるでテレビの視聴者のような…
    そのくせ事件が解決しようがしまいが、真実がどうであろうが全く気にしない…
    興味が有るとか、非日常に憧れるとかでもないのでしょう?
    貴方は何なのですか?
    全くわかりません
    私には理解できません
    貴方は非常に奇妙で、非常に―気味が悪いのです
    吐き気がするほどに―貴方の存在は気持ちが悪い


    女性だからという理由で私の可能性を排除しましたね
    そんなこと理由にならないのです
    全く理由になりません



    だからといってそんなことでは貴方の理由にならないですよ
    ええ
    貴方の理由にならないですよ
    …大事な事なので二度言いました
    いえ
    貴方の場合は何度言っても足りません
    …なんなら言いましょうか?何回でも
    理由にならないですよ
    理由にならないですよ
    理由にならないですよ
    理由にならないですよ
    …………

    2010年07月26日 11:35 by メルナード 改め MSW

  • 夢の中に古い日本家屋があって、
    そこの縁側で白い着物の老婆が正座していた。

    祖母だ。

    夢の中の私は庭から彼女を眺めながらそう思った。

    しかし彼女は現実にいる私の祖母2人のどちらでもない。

    私はその違和感に夢の中で気付いていながら、
    しかし彼女は祖母であると、なぜか納得しきっていた。



    私は夢の中でも私である。
    鏡を使わなければ
    自分の顔は見えないし、自分の体しか見えない。

    だから、もしかしたら夢の中の私は
    現実の鏡に映る姿ではないのかもしれない。
    ならばそれは私ではない他の誰かだ。

    だからあの人もやはり祖母だったのだと、
    虚像を覗き込みながら、私は一人頷いたのだった。



    *******************************************

    初投稿だと言うのに気持ち悪くてすみません。
    が、そう言う夢を見てしまったので書き留めておきました。

    あのひとだれだったんだろう。

    2010年07月18日 17:37 by 若野 史

  • 落した記憶

    思い出そうとすると酷く疲れる

    それは、目前の獲物を獲るよりも疲れる



    甲冑が染まる

    小さな欠けた傷から滲みて深紅に染まる



    本当は…本当の俺は
    こんな色じゃなかったはず…なのに


    「何で…こんな事になっちゃったんだろうなあ?」

    白の獣は吼えもせず
    唯々欠けたモノを探して染まる


    ────────────────
    今考えてるウチの白狼ちゃんの
    もしもな展開です(^∀^;)

    2010年07月14日 23:03 by 杜里 リュカ

  • 僕は長い長い夢にいた。
    終わらない悪夢。
    僕は大切な人を奪われた。
    どんなに助けようとしても、その手が届くことはなかった。
    大人たちは酒に酔いしれ、僕は悔しくつらい毎日。
    それでも僕は信じていた。

    明けない朝がないように、この悪夢だって終わりがあるはずだと。
    そして

    ある時、僕に一筋の光が訪れた。

    それが、君との出会いだった。


    「ねえ、速く!」

    君が手をさしのべてくれたから、
    その悪夢は終わったんだ。

    「なあ、」

    僕が前を歩く君に声をかければ

    「なぁに?」

    振り向いてくれる。

    「ありがとう。」

    「何が?」

    お礼を言えば君はわからないというように首をかしげた。
    でも、

    「いや、別に」

    わからなくっていいんだ。
    だって、ずっと昔のお礼を今するのは少し・・・・な。

    でも、本当に感謝してるんだ。
    だって、あの日から僕は悪夢を見なくなったんだから。

    ───僕を救い出してくれた君に、心から感謝します。───


    ありがとう。




    スペースありがとうございます。
    うまくかけなくてごめんなさい!

    2010年07月14日 20:45 by 蓮鬼

  • 愛してる、だとかそんな軽い言葉を求める気はなかった。ただあの子が僕を求め望んでいることが、一番の欲求対象だった。
    「ここにいてよ」
    君がそういうのなら僕は君の側にいるから。どうして僕を求めるの、と聞く気はない。ただ僕は君を好きだから、嬉しくてたまらな いんだよ。
    愛してるなんて、ただの哀韻にしかすぎなくて。ただ君が僕を求める言葉が、ほしい。

    2010年07月08日 20:55 by ほふり

  • なにかに使おうと思ってて作ったが、こんな文章をどこで使っていいのかがわからない。


     「歯ァ食いしばれァ!」


    男の右拳が俺の顔面にクレーターをひとつ掘る。
    その一撃は、俺の奥歯二本と精神力を叩き折っていた。


     「なんだ!? なにをするんだ!?」


     「キサマは頬が痛いだけだが、殴った俺は心が痛い! これで五分ッ!」


     「…納得はできんが、納得せざるをえんかっ!」


     「映画監督はフィルムの中に宇宙を作る、漫画家はコマとコマの間に宇宙を作る!
      なら、キサマら小説家は! どこに宇宙を作る!?」


     「その流れで行くなら…文字と文字の間、行に宇宙を」


     「ビックバンを舐めるなぁッ!」


    男の左拳は、俺の顔面にクレーターをもうひとつ作る。
    両頬が陥没し、俺の奥歯は残っていなかった。


     「キーボードを漫然と叩いただけのインククズに宇宙ができるかぁっ!
      一行入魂は当たり前、その入魂の文章を読んだ人間の脳髄の中に宇宙を作れ!」


     「ほんだ…いや、読んだ人間の頭の中…!?」


    どんな薬用ハミガキをCMなみに無駄塗りしても治らないほどの歯茎からの出血。
    そんな発音もままならなくとも、俺は聞き返さねばならなかった。


     「キサマの中にどんな宇宙があろうと関係ない! それを文章で判らせろ!
      挿絵や他メディアなんぞ関係ない! 文章に小細工をしろ! あがけ! 苦悩しろ!
      読む人間一人一人の脳髄に、全く違う宇宙を作らせるんだッ!」

    2010年06月13日 20:13 by 84g

  • タイトル「ピンクの丸いあんちくしょう(ポッチャリ系)」
    長いので、二つに分かれてしまいましたwww

    ************************************************

    そう……、一見すれば優しげな顔立ちだった。
    小柄ながらもワンパクそうな姿に油断をしてしまったのだろう。
    人の良さそうな笑顔を浮かべ、近付いてくるアイツ。

    何故、こんなピンクの球体を恐れる必要があるのだろうか?

    こんな奴を退けることなど造作もない。
    軽く捻ってやれば泣き帰るに決まっている。

    だが、それが愚かな慢心だったということは、すぐに痛感させられた。

    あのピンクの悪魔が、
    その身には巨大過ぎる口を開けたのだ。

    その瞬間、生存本能が警鐘を鳴らした。
    今すぐ逃げろ、と魂が訴えたのだ。
    しかし、咄嗟に出来ることなどタカが知れている。
    無様に腰を抜かして、その場に倒れてしまった。

    「なッ……!? ぐぉぉぉッ!!」

    それは、突如目の前に現れたブラックホールだ。
    この世のあまねく存在を食らい尽くそうとする絶対的な力だった。

    ピンクの悪魔、その名に違わぬ恐ろしさだ。

    必死に地面にしがみ付き、その貪欲な引力に抗おうとした。
    しかし、そんな抵抗など初めから無意味だったのだ。
    圧倒的な力の前では、ただ奪われるだけなのだ。

    誰があのピンクの悪魔に抗うことが出来るだろうか。
    誰があのピンクの悪魔に比肩できるようになれるだろうか。

    「や、やめろぉぉぉぉぉぉッ!!」

    あぁ、どうして死の間際には全ての現象が
    スローモーションに見えてしまうのだろうか。

    迫ってくる凶悪なピンクの顎。

    ピンク、ただピンク……。
    目の前にはそれしか映っていなかった。

    迫るピンク。
    迫るピンク。
    迫るピンク。

    誰か、誰か……、助けてくれ……。
    こんなところで死にたくない……。

    あぁぁ……、もう目の前だ。
    ピンクの壁が全てを押し潰そうとしていた。
    世界はピンクに染まり、全てを蹂躙しようとした。

    2010年06月11日 23:50 by

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